「消費税国会」にはらむ国債金利上昇リスク、自民は首相に解散要求
今国会で最大の焦点となっている消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革は、野党側が野田佳彦首相の呼び掛ける法案提出前の与野党協議を拒否していることで入口から立ち往生している。自民党が早期解散を要求するなど政局含みの展開になっており、法案が成立しなければ国債金利の上昇などのリスクをはらんでいる。(中略)
政府・民主党は6日の社会保障改革本部で、消費税率(現行5%)を2014年4月から8%、15年10月から10%に段階的に引き上げることを柱とする社会保障・税一体改革素案を正式決定。3月に関連法案を国会提出する計画だが、野党側は法案提出前の事前協議を拒否しているほか、民主党内にも反対派を抱え、法案成立のめどは立っていない。
岩田一政日本銀行元副総裁は25日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで、「野田首相が法案成立に失敗すれば、市場にかなり大きなインパクトを与えることになる」と警鐘を鳴らす。岩田氏は1998年10月から99年2月、2003年6月から9月にかけての2回、国債金利が3倍以上に跳ね上がった例を挙げ、市場に並外れた衝撃が走る可能性を排除できないという。(中略)
消費税増税をめぐる政治の混乱が日本の信用をリスクにさらす可能性は高まっている。実際、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の信用アナリスト、小川隆平氏(シンガポール在勤)は昨年11月24日のインタビューで、野田政権下で財政健全化が進まなければ状況は悪化の一途をたどると発言。日本国債のさらなる格下げが近づいている可能性があると語っている。
同社は昨年1月から日本の外貨・自国通貨建ての長期国債格付けを最上位から3番目の「ダブルA」から、「ダブルAマイナス」に1段階格下げしたと発表。長期国債格付けの見通しは「安定的」としていたが、同年4月には「ネガティブ」に変更した。
自民党内でも財政再建派とされる野田毅氏は「危険水域に入っている。僕らも今の首相以上に焦りを覚えている」と指摘。茂木敏充政調会長は22日の党大会での政策報告で、政府・与党に対し、「1日も早く税制改革法案を閣議決定して国会に提出してほしい。議論、協議は徹底的に行うが、裏取引や談合はしない」と述べ、法案提出後は国会で議論する方針を示している。
これに対し、自民党はあくまでも対決姿勢を貫くべきだと主張するのは山本氏。「絶対に突破口はない。総選挙をやって民意のもとで政権をつくり直してやらない限り、消費税増税はできない」と明言。消費税増税法案が成立しなかった場合の国債市場に与えるリスクを聞くと、「負のインパクトは気になるが、法案に賛成すべきではない」と言い切った。【ブルームバーグ 09:41】
消費税の法案が不成立となれば、国債金利が上昇し、国債暴落リスクにさらされることになるというわけだが、それだけ切迫している事情があるようだ。
一説では、米国の圧力があり、消費税増税による財源を社会保障費ではなく、米国債の購入資金に暗にあてがうという思惑が働いているとされる。
むろん、世論は承知しないところであるが、消費税増税の法案の可否にかかわらず、国家破産が現実のものとなろう。
消費税増税だけではとても財政再建は不可能なのであり、もはや国民の金融資産をあてがうしかないのである...。




